サンドラッグ

環境への配慮

1.森林の保全

①ペーパーレス・電子化の推進
サンドラッググループでは、取締役会、社内会議、社内研修における紙資料の配布を原則廃止とし、替わってモバイルPCとタブレットを 活用した資料の共有を促進することで、紙の使用量の削減に取り組んでいます。物流や仕入れに関わる帳票類のペーパレス化の取り組みにも着手しており、連携取引先の増加と浸透率の引き上げを図ります。

②認証紙の使用
サンドラッググループでは、株主総会の事業報告書等の作成には、環境や社会に大きな負荷を掛けずに生産された製品(木材)から生産されたFSC(Forest Stewardship Council:森林管理協議会)認証紙、PEFC森林認証紙を使用しています。

③森林の保護・育成と生物多様性の維持・保全
サンドラッググループでは、森林の保護・育成、生物多様性の維持・保全、CO2削減に貢献する目的で、2011年から長崎県五島市にて椿を植栽しています。 2013年からは山梨県甲府市にて「サンドラッグの森」としてサクラ・モミジ・クリを植樹しています。地域の行政・市民、サンドラッググループ社員が協力して活動しています。継続して取り組むことで、社員の社会貢献・環境意識が強まり、地域住民の皆様や森林で活動するNPOとのネットワークもできました。将来を見据えて、これからも継続して地域や面積を増やしていく方針です。

2.CO2排出の抑制・削減

①エネルギーの効率の改善
サンドラッググループでは、エネルギー消費を低減する、様々な環境配慮技術を取り入れた店舗作りに取り組んでいます。店舗で使用している照明はLED照明への切り替えを進めており、2021年3月末までの累計で、グループ店舗の約85%で導入が済んでいます。数年内に対象店舗すべてでLED化する予定です。また、CO2を冷媒に使用した、エネルギー消費効率が高いインバーター機器を搭載した空調機器および冷蔵什器を新店で導入しているほか、 既存店では経年変化によって効率が低下した店舗から改装のタイミングで順次更新を進めています。自然採光窓をバックヤードや休憩室に設置する、 断熱性が高い二重ガラスを採用するなど環境配慮型店舗の可能性を追求しています。

空調や照明などの設備機器によるエネルギー使用状況や、各種の設備機器による稼働状況を一元管理できるビル・エネルギー管理システムBEMS(Building and Energy Management System) の導入を進めています。BEMSでエネルギーの使用状況を「見える化」することで、建物全体で省エネを実現する改善プランを立て、CO2排出量の削減に努めています。

②再生可能エネルギーへの切り替え
サンドラッググループでは、店舗屋上に太陽光パネルを設置して消費電力を再生可能エネルギーに切り替える、営業車にハイブリッド車を導入するといったエネルギーの調達・利用構造の見直しに着手しました。 太陽光パネルの設置は、自然災害などによる停電が発生した際でも店舗運営を継続して生活用品を供給するBCP(業務継続計画)への組み込み、議論が進んでいる炭素税や排出量取引といった カーボンプライシングが導入される可能性なども考慮しつつ、本格的な導入に向けた準備を進めています。

③廃棄物の削減
サンドラッググループでは、食品廃棄物の抑制・削減を図る上で、そもそも売れ残り自体を発生させないことが重要であり、そのために店舗ごとの品揃え、棚割り(売場の棚にどの商品をどの位置にどれだけ陳列するか)、 発注・在庫数量の最適化に取り組んでいます。また、社内基準に基づいた販売期限が近づいた商品は、適当なタイミングに最適な値引率で販売することで売り切りを図り、廃棄量を減らす活動を進めています。この一連の取り組みの精度を向上すべく、自動発注システムをはじめとするITシステムの運用ロジックの改善を継続的に進めています。

④ビジネスカジュアルの採用
サンドラッグ本社では、通年での継続的なCO2排出量の削減、及び社員の働く環境向上を目的として、夏季はクールビズ、冬季はウォームビズを実施しています。2021年10月からは、通年ビジネスカジュアル(ノーネクタイ、カジュアルな服装での勤務)を導入しました。クールビズ、ウォームビズとあわせて実施することで、 適正な室温管理と、各自のTPOに応じた軽装で無理のない工夫を呼び掛け、CO2排出量の削減に努めています。

3.資源利用の効率化・有効活用

①プラスチックゴミの削減
廃棄物・資源制約、海洋プラスチックごみ問題、地球温暖化などの課題に対し、プラスチックの過剰な使用を抑制することを目的として、小売業を営む全ての事業者を対象に、 レジ袋の有料化が義務付けられています。サンドラッグでは、このプラスチック削減活動を後押しするため、日々の買い物にマイバッグを持参して「レジ袋不要」の申し出をいただいたお客様へ、エコポイント(1ポイント)を進呈する独自のポイント制度を導入しています。

②水資源の管理
サンドラッググループでは、上水を効率的に使用するとともに、使用量を削減する取り組みとして、新店舗では節水型トイレや自動センサー水栓を採用し、既存店でも改装に合わせて同様の設備への切り替えを実施しています。
また、グループで取り扱いが増えている水産加工品は加工処理において多くの水を使用するため、水量を一定量に調節する機器や空気を取り込みながら水を送り出す機器の導入を進めています。空気を含んだ泡沫水は加工時に水の飛沫がなくなり、 作業効率の改善も図ることができるため、取引先・テナントと協力体制を整えて節水に取り組んでいます。

③店舗設備の活用
サンドラッググループでは、廃棄物の削減、資源の有効活用を目的に、店舗の移転・建て替え、閉鎖の際に、そこで使用していた商品陳列棚や什器、冷蔵什器を整備した上で、他店で再利用しています。店舗とオフィスから排出される資源を適正に管理・再利用することで、循環経済(サーキュラーエコノミー)の実現に貢献します。

4.環境に配慮した商品の販売

サンドラッグでは、 OTC医薬品(一般用医薬品)、化粧品、加工食品など様々なプライーベートブランド商品(以下、PB商品)を開発・販売しています。このPB商品を開発するにあたって、全ての商品においてサステナビリティ、環境配慮の要素を必ず取り入れています。その切り口は、再生資源を容器や包装資材に利用する、容器・包装材を節約する、リサイクル可能な容器や包装資材を利用する、環境負荷の少ない自然素材を利用する、消費・使用期限を長期化する、などさまざまです。
新商品は企画段階から環境に配慮していますが、既に販売している商品は資材・商品在庫や契約等を考慮しつつ、順次、切り替えを進めています。環境配慮型商品の構成比が早期に100%を達成できるよう、積極的に取り組んでいきます。
環境配慮の要素を反映させるに当たっては、商品設計の段階においてバリューエンジニアリング(1)の考え方を適用し、機能価値を維持しつつ、製造費用を引き下げる取り組みを進めています。 通常、商品の化粧箱にFSC認証パルプを使用し、ベジタブルインク、バイオマスインクなどで印刷すると、製造費用はこれまでと比較して高くなります。こうしたことから、 別商品の外箱に、機能面に問題がないことを確認した上で、古紙の使用率を高めた再生紙に切り替えてコストダウンを図っています。今後も、知恵と工夫で、お客様へ提供する価値と当社が得る経済価値とを両立させていきます。

(1)バリューエンジニアリング:製品やサービスの「価値」を、それが果たすべき「機能」とそのためにかける「コスト」との関係で把握し、「価値」の向上をはかる手法

SDGs目標取り組みの具体例
目標12: つくる責任つかう責任資源の有効活用
  • ・古紙利用原紙の使用
  • ・パッケージの簡素化
  • ・バイオマス/植物油インキ
目標13: 気候変動に具体的な対策をCO2排出の抑制・削減
  • ・坪量(1)低減原紙への切り替え
  • ・パッケージのコンパクト化
  • ・バイオマス/植物油インキ
目標15: 陸の豊かさを守ろう森林資源の保全
  • ・古紙利用原紙の使用
  • ・森林認証紙の使用

(1)1平方メートルあたりの紙1枚の重量